映画『RE:BORN』を観ました。

私の知り合いの女性たちの多くが『HiGH&LOW』(通称「ハイロー」)という男の熱き闘いと友情を描いたドラマ・映画にはまっていまして、その中の登場人物「雨宮兄弟」がマーシャルアーツ「ゼロレンジコンバット」の使い手なんだそうです。
「ゼロレンジコンバット」。私は「システマ」というロシアのマーシャルアーツを習っているのでマーシャルアーツ繋がりということで「ゼロレンジコンバット」の名前は知っていました。名前だけですが。
ここはお手軽にネットの解説を引用。

 

零距離戦闘とは、空間的な距離に関わらず、自ら用いる身体操作を使用して戦う技術です。私達は、的確・臨機応変・迅速果敢・な戦闘訓練の教育・訓練を提供致します。

 様々な媒体で名前が出ていますが、ゼロレンジコンバットの象徴ともいえる技術「ウエイブ」。体幹を動かさず肩甲骨の動きでうまれた力で相手をさばく。中二の魂をずきゅーんと貫く何かがありますね。
雨宮兄弟が主役のスピンオフ映画でゼロレンジコンバットのアクションがたっぷり観られるそうなんですが、さらに「ゼロレンジコンバット」を最大にフューチャーした映画『RE:BOERN』が公開されているとの情報を得て、映画館へ足を運びました。

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関東は新宿武蔵野館で単館上映。一日一度のレイト上映のみ。
一度観に行こうと調べたら当日券は満席で売り切れという人気ぶり。改めて別の日にネット予約して観に行きました。
主演はTAK。アクション俳優の坂口拓です。初主演映画の『VERSUS』(監督 北村龍平)から彼のことは知っていますが、現在40代と聞いて驚きました。
よく考えると『VERSUS』って20年くらい前の映画なんですよね。私もけっこう長く生きているので時間の感覚がおかしくなってきている気がします。
とにかく、坂口拓の身体能力があって、創始者自らゼロレンジコンバットをみっちりトレーニングしてのクランクイン。
どんなものやらと、パンフレットも購入せず先入観ほぼなしで鑑賞。
一応あらすじ載せておきます。

 

かつて特殊傭兵部隊に所属していた黒田敏郎は現在では石川県加賀市でコンビニの店員をしながらサチという少女と仲睦まじく暮らしていた。 そんなある日、町で不可解な殺人事件が起きる。 それは、かつて敏郎が壊滅させた部隊のリーダーであったファントムと呼ばれる男からの警告だった...。

 


映画の感想なんですが、坂口拓主演の映画にストーリーの採点は無用なので、アクションについてだけ言及しますが、……一回観ただけじゃよくわからない!!
「マーシャルアーツ」なのでとにかく相手を殺害することに目的に置いていて、まず喉を掻っ切る。関節は折る。命乞いタイムなし。
とにかく殺害。迷いなし!!
あの篠田麻里子様(刺客として出演)も容赦なく喉を引き裂かれていました!
クライマックスで坂口拓創始者の稲川さんが一対一での対決シーンがあるんですが、これがもう、映画なのに異様すぎる緊迫感で、限りなくリアルで戦うように監督から指示があったのではないでしょうか。
そして、速い!!
坂口拓は「スピードマスター」と称されるほど動きが速い人なんですよ。それより稲川さんは速くて、動きが小さくて、二人がやりあうと何をやっているのか、よくわからない。
わすれてはいけない「ウェイブ」ですが、ハイローの雨宮兄弟もリボーンの敏郎も戦闘前に肩甲骨をグルグルまわす。
あら不思議、観ているこっちも肩甲骨を動かしたくなっちゃいます。
どのスポーツ・武道でも肩甲骨、背骨、骨盤の動きがパフォーマンスにかかわってくるので肩甲骨に注目したのも別に珍しくはいんですけど、映画でこう言った演出を入れたことで「ゼロレンジコンバット」=「肩甲骨グルグル」というわかりやすいイメージが出来上がって、大衆へのプロモーションとなったことでしょう。


そもそもウエイブってなんなんでしょう。格闘技・武術には螺旋の動きとか円の動き、あと直線の動きとか、「気」とかはさておき、物理的に人体で作り出すエネルギーがあるわけです。
人体の構造上、使える動きはそれなりにパターンがあるわけでして波上の発勁を使う中国拳法などもありますので、「ウエイブ」もそれの系統なのかあ、と。
だいたい、マーシャルアーツって色々な武術の要素をミックスしたものが多いので創始者の稲川義貴さんが波状のエネルギーに「これだ!」と何かを見出したのかもしれません。
この手の分析は雑誌「秘伝」におまかせするとして、私はただ鑑賞するのみです。

思うんですが、それまで耳にしなかった格闘技や武術の広まり方って映画やドラマで起用され、容姿端麗な「スター」の方たちが(撮影アクションの動きだけでも)マスターし*1、かっこよく悪人をサクサクさばいているのをみて「カッケー!!」ってなって、習い始める方が増えるというパターンが多い気がします。


私が習っているシステマは、日本で10年以上指導されているんですけど、……映像媒体での起用が少ないんですよ。*2
ステマって型がなくて、「これがシステマだ!」という決定的な動きがなくて、映像映えしにくいというか。(逆にそれが実用的なんですが。)
日本のスター様、どなたかシステマを習いませんか?*3

 

 

あと、観にいった理由に私の大好きなメタルギアソリッドシリーズの声優の大塚明夫が出演していたの言うのも大きいです。大塚さんの役は見た目はビッグボス、中身はソリッド・スネークっぽくて、そこは満足でした。

*1:さらには「プライベートでも習っています」とかインタビューで発言して、道場にファンが習いに来たりとか。

*2:まったくなくはない、という微妙な感じです。

*3:映像媒体の監督様もアクションにシステマの起用はいかがでしょう?