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ステップ・バイ・ステップ

システマ ロシア旅行

ステマが他の武術と一線を駕すのは、技術的に色々あるのだろうけど、そこは置いといて、なによりも創始者であるミカエル・リャブコ師(以下ミカエル)がご存命ということではないだろうか。
そう、これを書いている2016年11月時点で、生きているんです。作った人が。
ミカエルはモスクワに本部をおき、現在も世界各国を自らまわり、指導している。
日本はだいたい年に一回、ミカエルのセミナーが開催されるが、それだけではあきたらず、モスクワ本部まで出向いてシステマを習いに行く人もいる。
ステマの稽古中に、当たり前のように生徒さんの口から「モスクワに行ってきた。」という言葉を耳にした時は、私は、びっくりした。
ステマに通うだけで「遠出」という自分にとっては、ロシアのモスクワ本部は「グランドラインにあるシステマ島」くらいのファンタジーな響きだった。

私はシステマを習い始めた。
結果を先に言っておくけれど、私はびっくりするほどシステマが上達しなかった。
前回、ひきこもり人生に一筋の光明が差し込んだといわんばかりだったのに、がっかり報告で申し訳ない。
それでも、嘘は書きたくないので*1正直に書き綴らせてもらう。

 

 私はひきこもり生活から身体だけは外に出たというだけで、マインドの方は絶賛篭城中だった。

ステマの稽古では、目の前に人がいるというだけで、いっぱいいっぱいという状況。さらに、沢山の人が一つの事にむけて勤しむ熱にあおられて、一人で勝手に消耗しては、しょちゅうバテていた。そんな自分に気を使ってもらうのが申し訳なくて、稽古場からよく抜け出した。いや、「逃げ出した」というのが正しい。
上達しなくて当然だった。
それでも、なぜか通い続けた。
私は長年の日常だった「誰にも接触しない安心安定の世界」と、システマに通うという「不安だけど、何がなんだかわからないことの先を知りたい。」のはざまで、揺れていた。
私が通っていたシステマ団体の稽古場の最寄り駅は、JRといくつもの地下鉄が交差する、出口の多い駅だった。*2
駅のホームからは、迷路のような道順と、長いエスカレータと階段で地上へと向かう。体が一歩一歩、稽古場に近づくにつれ、頭の中で声がする。「今日もビクビクおびえて、何も話せず、何もできず、何も得られないまま終わるよ。」「もはや参加費を置いていくだけの幽霊じゃない。」「本当の幸せは、誰にも会わず、何も変わらず、閉じこもることだと、わかってるくせに。」
声の主はもちろん私自身だ。私が私を「閉鎖された安心な世界」に引き戻そうとする。「そうだね。」と認めつつも、もう半分の私が言う。
「それでもね、あがきたいんです。」
引きこもって失った長い時間を、システマで取り戻せるとは思っていない。それでも、何かを信じて続けることで、時間以外に取り戻せる何かがあるかもしれない。

階段の最後の一段を踏みしめ、ようやく地上にたどり着く。地下鉄の出口から会場までは、ゆるい坂道が続く。

そこからは、私の声は聞こえない。
ただ、坂を行く。
「オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな このはてしなく遠いシステマ坂をよ…」   

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打ち切り最終回でどうする。

グランドラインのシステマ島に行くのは、もうちょっと先の話。まだ、海図すら、ございません。

 

 

 

 

おまけ

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札束風呂を空条承太郎フィギュアでやろうとしたけど、服着たままなので、絵的にイマイチでボツに。これはこれでシュールな面白さがある。

 

 

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なんでもフォーム

*1:このブログは個人特定ができないようにフェイクはいれていますが、それは「嘘」とは別物です。

*2:現在は場所が変わっている。