翼よ!あれが莫斯科の灯だ

いよいよ出発当日の朝が来た。
荷物が詰まったスーツケースを引きずって歩くことになかなか慣れなくて、予行練習をしておけばよかったと思った。
行きの成田空港までの交通手段は、スカイライナーにした。値はちょっと張るけれど、とにかく早い。
車内は私を含め、これから海外に旅たつ人と日本から故郷の国へ戻る人。人種も言葉も様々だった。
世界の車窓から」という番組がある。文字通り世界の車窓の映像を流す、5分くらいの番組でありながら長寿番組。この話を読んでいる人の頭にもあの番組のテーマソングのチェロの音が流れているんじゃないだろうか。
この車窓、日本以外の国に生まれた人にとっては「異国の車窓」なのだ。

 

スカイライナーの車窓から。

f:id:rice-eater00:20161207131347j:plain


2X年ぶりの成田空港。
どかーんと、つきぬけたフロアにぽかーんとする。

f:id:rice-eater00:20161207131412j:plain


旅行代理店のJさんとのやりとりを思い出す。
私「空港で手続きに迷って飛行機に乗れないってことはありますか?」
Jさん「大丈夫です。アルファべットと数字さえ読めれば、誰でも飛行機に乗れます。」
私「それ、本っっっっ当ですね!?」

 

ロシア行きアエロフロートはカウンター「E」。

f:id:rice-eater00:20161207131458j:plain


ここに、まず「チェックインする。その際、チケットの控えとパスポートを提示する」と私の旅手帳には書かれていた。何を聞かれるのか身構えていたが、席は通路側と窓側どちらがよいかとか、危険物を持っていないかとか、そんな程度だった。
「次はどこですか?」と聞けば、親切にこたえてくれて、チェックイン→手荷物検査→出国手続きという過程で困ることは一つもなかった。
こんなにあっさりと日本から出られていいのだろうか。
ちょっと意外だったのが、水分の持込は手荷物検査前までだという事。
飛行機にもちこめないのは知っていたけど、こんな手前で持ち込み禁止とは思わなかった。
私は、お茶のペットボトルを持っていて、空港の職員さんに「ここで飲み物を破棄されるか、もしくはここで飲みほしていただくか。」と選択をせまられた。
まさか空港職員さんに囲まれ、イッキコールを浴びながら、お茶を飲みほすわけにもいかず、破棄を選んだ。せせこましいと思われるかもしれないが、たっぷり残ってるお茶を破棄のBOXに放りこむのは気が引けた。(なら、飲みましょう。)

 

搭乗時間まで空港探索。広いので退屈しなかった。

 f:id:rice-eater00:20161207131543j:plain

f:id:rice-eater00:20161207131611j:plain

f:id:rice-eater00:20161207131628j:plain

 

 やがて搭乗時間がやってきて、搭乗ゲートでチケットとパスポートを係員に提示する。ここでも顔とパスポートの写真が合致しているかチェックのため、マスクと眼鏡をはずす事を求められた。
2X年前の海外旅行の時、こんなことしたっけ?記憶にない。
マスクや眼鏡ならその場で外せるけど、私がデーモン小暮閣下だったらどうするの?「メイク落としてください。」とか言うの?「我輩の顔はメイクではない。これは素顔だ。人権(悪魔権?)侵害である。」とか言っちゃうよ。なんなら、お前も蝋人形にしてやろうか?
いよいよ、飛行機に搭乗。しばしの間、さよなら日本。

f:id:rice-eater00:20161207132944j:plain



今の飛行機って座席一つずつモニター付いているんですね。

f:id:rice-eater00:20161207131839j:plain

離陸時間がやってきた。
大きなエンジン音と長い助走。
そしてある地点でフワっとした感覚がして離陸。ここらへんは2X年前と飛行機の性能は変わっていない気がする。
飛行機が高度を上げていくと、建物や車がどんどん小さくなっていって、あっという間にピンセットでもつまめないくらいの大きさになった。

f:id:rice-eater00:20161207131900j:plain

もはや地面が、緑と茶色の模様だけになった時、私はなぜか泣いていた。悲しいわけでもないし、寂しいわけでもない。「なんてちっぽけなんだ」とか、達観したわけでもない。
でも、ボタボタと水漏れの水道管ごとく、涙腺が緩んで制御が利かない。助けてクラシアン
今でもあの時、何で泣いたのか、わからない。
高度が安定したころ、機内の飲み物サービスが開始した。
オレンジジュースは涙ダダ漏れで干からびる寸前だったので、ありがたかった。

 

おやつにアイスがでました。フローズンヨーグルト。二択でもう一つはバニラでした。

f:id:rice-eater00:20161207131916j:plain

機内の映画もいくつもある中から選べる。
私は「ミッションインポッシブル5 ローグネーション」を観た。
日本語吹き替えはなかったけど、アクション映画だし、一度日本で観ていたので楽しめた。
それにしても、トム・クルーズの走り方、独特ですよね。

 

 

f:id:rice-eater00:20161207133229j:plain

やがてモスクワの大地が見え始め、私はロシアを踏む。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 お返事はできませんが、なにか言いたい、聞いてほしいということがあったらなんでもどうぞ。もちろん、あなたがお話しした内容を第三者に言うことや公表することはありません。

なんでもフォーム