厄日 その1

モスクワ滞在、三日目。
この日の朝のクラスはザイコ氏の受け持ち。

 

左側の器具にかかっているのは熊の一枚毛皮!なにか、用途があるみたいです。

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ステマ台湾の人たちがいるので、朝のクラスとは思えないほど人か多かった。
ワークは、手首やひじ、肩を極められた状態から脱力→エスケープできる方向に向けて動く、というものだった。
日本のシステマのクラスでもよくやるワークなので、私は結構気楽にワークを進めていた。ところが、ある時、私は腕を極められた状態で異常を感じた。
特別な関節技を極められたわけでもないのに、どんどん視界が白く濁ってきて、相手の声が遠くなってきた。さらに、吐き気がしてきたのだ。
これは危険だ、と思ってそのまま腕を振りほどいて壁にもたれてしゃがみこんだ。
たぶん、体のどこかの血流が滞ったのだと思う。数秒の後、じわじわと体中に感覚が戻ってきた。
極められたのは腕だったけど、首を極められた時のように、「落ちる(気絶)」ことがあるのだろうか。腋下の動脈が極まったとか?わからない。
周囲の人もぐったりする私に気付いて、大丈夫かといろいろと気遣ってくれた。
以前、システマ中に体調が悪くなるのは日本でも何度かあった。それも最近はなくなり、自分はましになってきたと思っていた。
申し訳ないなあ。なんて思いながら「モスクワにきても結局こんななのか。」とふがいなさから、泣いた。(ちゃんとばれないように寝たふりしながら。)
ステマやっぱり向いてないわ、今回のモスクワを最後にやめよう、と思った。
そんな自虐モードに浸っていたらザイコ氏から声がかかった。私に窓辺の近くに来い、そしてここに座れと指示した。新鮮な空気を吸えとのこと。
日光アレルギーなのだけど、断るわけにもいかず、窓辺で日干しになった。
窓の外に猫の親子がいた。昨年10月、本部の窓の外に猫を一度だけ見かけた。その猫ではないけど、どうやら敷地内には他にも猫がいて、暖かい季節となり子宝に恵まれたのだろう。

猫たち。

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かわいいなあ~なんて、ボ~っとしていたらザイコ氏はシステマ台湾主催のKさんとともに再び私のところにきた。
Kさんはザイコ氏の英語を日本語に訳してくれた。
「今朝何を食べましたか?」と聞かれたので、野菜中心に食べた、と答えるとザイコ氏にダメだしされた。
ザイコ氏「野菜だけじゃあ栄養が足りない。チキンスープだ。チキンスープが滋養に良い。チキンスープを飲め。」
そうですか、チキンスープですか。
ザイコ氏「このままじっとしているとさらに具合が悪くなる可能性がある。4大運動(プッシュアップ・レッグレイズ・スクワット・シットアップ)を中心に少し動いた方がいい。」
そうですか、じゃあ動きます。
もう「仰せの通りに」モードと化して、私はゆるゆると動き出した。

午前のクラスが終わり、お腹は減っていなかったけれど、ロシアのファーストフード「テレモーク」によった。チキンスープはなかったのでウハー(魚介のスープ)を注文した。

ウハーというスープ。鮭や野菜入り。美味しかった。テレモークはお手頃価格で何でもおいしい。

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ホテルに戻り、しばらく夜のクラスに向けて休憩しようと思って、ベッドの上に横になった。
けれど、ザイコ氏の「じっとしているのはよくない」という言葉が頭をよぎり、少し街歩きすることに決めた。
どこに行こうか。観光目的ではないのでリサーチがまったくできていなかった。
前回入場できなかった赤の広場にしようかとおもったけど、モスクワには動物園があることを思い出した。そんな遠くなかったはず。
行ってみることにした。